トリしらべぇ。

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vol.68 焙煎トライアル

こんにちは。

 

コーヒーの焙煎を続けてきて、これまでも知り合いにちょくちょく飲んでみてもらったりしていました。そして、一通りの豆で一通りの焙煎度を試してきたので、そろそろ次へのステップを、という具合になりまして。

 

おかげさまで「いつか珈琲」のオーナーである加藤さんや、スタッフの方々にも多少は喜んででいただけるものを焙煎することができて嬉しい半面、「んー次は何をしようかいな」と思案していたところ、ある考えが浮かびました。

 

それは「みんなに飲んでもらえるようなことを何かできないか?」ということです。

 

もっとも、技術や経験が不足している僕にとっていきなり不特定多数に向けてゼロから始めるには、何かと準備不足です。で、先ずは少数でもいいので、飲んでもらって喜んでもらう、楽しんでもらうということをしやすい環境を作ることが次のステップとして良いかな、と考えました。

 

そこで「焙煎トライアル」と銘打って、これまでの活動の上でもう一つ課題を設けることにしました。もっともいろんな意味で試されているのは僕の方ですが…。もちろん、今回のトライアルにご協力いただく方々の手元に届くものは、きちんと頼まれた通りの焙煎度で、「おいしく飲める」ものを提供します。

 

ちなみに焙煎をする上で、コーヒー豆に対して「こういう風にしたい」というイメージだけは、やたらはっきりとあります。なので、それまでのプロセスで、いかに「ミスなく、適切に焙煎」し、いかに欲しい味のイメージに「近づけるか」ということが、今回の課題です。

 

少し感覚的な話になってしまって申し訳ないのですが、技術的な面で僕がモヤッとしてたことは「焙煎をコントロールする」というのが一つ挙げられます。それまでも「おいしい」とされるものが「たまたま」にせよできていたり、ある程度記録も採っていたのですが、個人的には最後の最後はやや勘頼みな側面もあり、イマイチ安定感がないのではないか、と疑問を感じていました。再現性の問題ですね。

 

もっとも、自然物であるコーヒー豆を前に厳密な意味での再現性は担保しえないとも思うのですが、反面、プロや経験者はそれまでの経験や記録を頼りに、ある程度の品質を一定以上にしているはずです。

 

そう考えると全くもってランダムな代物というわけでもなく、やはりなにかしらの狙いを付けて埋めていく必要のあることなのではないかと考えています。具体的には、例えば中炒りなら中炒り、と呼ばれ得る範囲に「焙煎を適切に収める」ことが一つです。

 

焙煎をやりながら感じていたことは、実際には時間と共に各焙煎度がグラデーションのように進行しているのですが、それを焙煎をする人は音や香り、見た目、時間、温度などで判断しています。

この「流れ」をもっとはっきりと判断できればより精度が上がるはずです。

 

判断材料のひとつひとつは小さな事柄の数々ですが、それがたくさん集まって一つの焙煎されたコーヒー豆が出来上がることを考えると、とても大切なことだと考えています。

 

今はまだごく少数への提供ですが、将来的により多くの人へ「おいしく、楽しく」飲んでもらえるようにします。

 

コップに水が溜まっていくように、経験を蓄積できたらと思います。

いつか溢れる、その時まで。

 

今日はこの辺で。