トリしらべぇ。

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vol.64 アンリミテッド・ブレンド・ワークス2

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プロファイルの準備も抜かりなし


こんにちは。

 

焙煎は引き続きブレンドに挑戦してきました。

今回の先生は青山さん(以下:青)です。

 

僕:「今日もよろしくお願いします」

 

青:「よろしくお願いします。今回もブレンドをされる、ということですが」

 

僕:「ええ、でもその前に焙煎の度合いを確認したいので、ここで扱っている『ショコラ―タ』を飲ませてください」

 

青:「どうぞ」

 

僕:「(ズズー)…うん、今回はこれくらいの焙煎度合いでいこうと思います」

 

青:「ということは『シティ・ロースト』くらいですね」

 

僕:「そうですね」

 

前回は3種類の豆で2種類の焙煎度合いのブレンドをしたわけですが、今回の焙煎はシティローストで足並みを揃えることにしました。

 

そして今回は扱う豆は2種類、前回も使った「コロンビア」と「グァテマラ」です。

キリマンジャロ」(タンザニア)を外したのは、今回は「キリッ」とした感じをあえて出さずにいこうと考えたからです。

 

いわゆる「マイルド」なブレンドをイメージしての目標設定です。

 

さぁ、レッツ焙煎。

~暖機中~

僕:「(前回のメモを見ながら)前はこのくらいの温度と時間だったので、それより遅いタイミングですね」

 

青:「そうですね、温度ももう少し高くなりますね」

 

僕:「分かりました、先ずはコロンビアから始めます」

 

暖機してから目安の温度まで下がったので豆を投入。

 

青:「どうですか?」

 

僕:「良い感じにスタートできました」

 

青:「段々慣れてきて、操作や記録にも以前よりは余裕が出てきたみたいですね」

 

僕:「けどやっぱりソワソワしますね…」

 

豆の中の「見えない部分」にまでイメージを巡らせると、ついソワソワしてしまいます。

 

豆が加熱により水分を飛ばしながら徐々に青っぽい臭いを出したり、色付いてゴールドに変わって香ばしくなっていく間も、状態は変わっているわけです。

 

何がどのように変わっているのか、その変化がどういう意味を持っているのかまで、少しの変化でも理解できるようになりたいです。

 

青:「もし、この段階で何か変わったところ、例えば青っぽい臭いが少ないとか、いつもと違うことがあれば、やっぱり最終的に出来上がってくる結果にも違いが出てきますからね。」

 

僕:「できるだけいつもの焙煎の状態を覚えておいて、判断材料を増やせるようにしたいです」

 

そうこうしているうちに1ハゼがきて、数分後…。

 

 

僕:「どうですかね?」

 

青:「今これぐらいでちょうどシティローストですね」

 

僕:「じゃ、出します(ザザー)」

 

以前よりも少し深めの落ち着いた茶色に仕上がりました。香りもよりローストが進んでいることを知らせてくれます。

 

青:「うん、良い感じですね」

 

そして続いて、グァテマラです。

 

僕:「ストップウォッチを押すのが少し遅かったので、+30秒くらいです」

 

青:「なるほど、温度推移は先ほどと同じくらいですね」

 

僕:「そうですね、なので体感でいうと同じくらいの変化の仕方です」

 

ここでお客さんが来店、その間に豆を出すか出さないかの時間が来てしまいました。

 

僕:「(うーん…時間的はこれくらいだなぁ)出しちゃお」

 

ザザー。

 

青:「もう少し遅くて良かったですね、これはハイローストくらいです」

 

僕:「うーん、やっぱり出すタイミング、色付き具合の判断が難しいです」

 

青:「最初と最後は難しいですよ」

 

ともあれ、出来上がったものをドリップして飲んでみることにしました。

青:「ドリップしたものをブレンドするやり方もあるので、やってみてください」

 

僕:「知りませんでした。やってみます」

 

青:「これなら、細かく割合を変えながら試せます」

 

それぞれドリップしたものを先ずは飲んでみました。

 

先ずはコロンビアから。

 

僕:「うん、これくらいの深さですね、この豆特有のオレンジっぽさもありつつ、前回よりもコクが出ました!」

 

そして、グァテマラ。

 

僕:「!?なんか前回の焙煎の時も感じたんですけど、他の二つに比べて上品、というか柔らかい感じがします」

 

青:「あーその捉え方はなかなか的を得ていると思います」

 

僕:「というと?」

 

青:「例えばグァテマラの隣ではコスタリカがあって、近いだけに両方とも似ている豆ではあるんですが、土地柄からくる風味の違いですかね、上品さをグァテマラにあてはめた時に、コスタリカはそれよりも力強い感じがするという人もいるんです」

 

僕:「面白い対比ですね!」

 

そして、それぞれを半分ずつ合わせたものを飲んでみました。

 

僕:「!!!上品で、オレンジみたいな風味もして、なんか新しい!」

 

目標にしていたマイルドからは少し離れてしまったのですが、良い意味で想像していなかったものが出来てしまいました。飲み口があまりに綺麗過ぎて、思わず本当にこれが自分が作ったものかと思うほど、お上品な仕上がりになっていました(笑)

 

僕:「うーんでもやっぱり、もう少しコクが欲しい…もう一回だけやらせて下さい」

 

青:「良いですよ」

 

ということで、グァテマラは再挑戦しました。

そして、焙煎後。

青:「さっきのコロンビアより気持ち深めですけど、まだシティくらいですね」

 

僕:「飲んでみます!!」

 

さっきより、コクが出てまた違う印象でした。

 

僕:「同じ豆でもこんなに違いが出るとは、恐るべし。これくらいだとマイルドっぽく落ち着いて飲めるかなと思います」

 

青:「グァテマラは、人によっては『コーヒーらしいコーヒー』というほどです」

 

僕:「飛び抜けた個性というよりは、オールラウンダーみたいな感じですかね」

 

先ほどのコロンビアと合わせてみると、より自分のイメージに近い、マイルドで落ち着いて飲めるものができました。

 

青:「せっかくなので、中国の焙煎士が焙煎したエチオピアと、ブラジルで焙煎されたブラジルも飲んでみてください」

 

僕:「わわ、ありがとうございます!!あ、飲んだことない味がします」

 

青:「両方ともミディアムローストくらいです」

 

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パッケージのコントラストが印象的だった。

それぞれが酸味を入口に、あとから風味をたくさん連れてくるような複雑で不思議な味。コーヒーの魅力はますます深まるばかりです。

 

まだまだ知らないことがたくさんあるなー。

 

今日はこの辺で。