トリしらべぇ。

いろんなところにアンテナを張って、情報の風をキャッチします。

vol.56 RE:深炒り

f:id:wondervogel:20180722181444j:plain

店内の模様替え、観てるとワクワクしてくる、いいなぁ。


こんにちは。

 

ようやく、単なる旅の備忘録を書き終えて、コーヒーのことを書ける平常運転になりました。

 

 先週、また例のごとく焙煎をしに「いつか珈琲」さんに行ってきました。

 

店の前を歩いていると看板を前に、青山さんと近藤さんが二人でゴソゴソしてました。

僕:「こんにちは!何をしてるんですか?」

 

青山さん(以下、青):「外の看板をもっと目立つようにできないか考えていたところです」

 

僕:「出してるだけで広告になるから、看板って大事ですよね」

 

お店づくりを今まさにやっているといった感じで、観ているこっちもワクワクしてきました。どうやったらお客さんが来てくれるか、工夫しがいのあるところでとても楽しそうです。

 

店内を入ってみるとお店のレイアウトが若干変わっていました。

近藤さん(以下、近):「キャッシャーなどを僕らが作業するスペースに集中させました。お客さんの間を毎回通るのが申し訳なかったので…」

 

僕:「あー確かにこっちの方が合理的ですね!全体的にスッキリしましたね」

 

観ていると思わず手伝いたく(≒邪魔したく)なってくるので、大人しく焙煎の作業に取り掛かることにしました。

 

といっても、今回は「こうしたい」という明確なイメージがあったわけではなく、現地に行って考えよう、くらいのラフなスタンスでいました。

 

一通りの豆を浅炒り~深炒りまで経験して、丁度次の目標が自分の中で見つからないという状態でした。

青:「今回はどうされますか?」

 

僕:「ん~~暑くてアイスコーヒー飲みたいんで、深炒りで!(笑)」

 

青:「(笑)暑いですよね、それでは用意してきますね」

 

と、気分で決めた今回の豆は、「エチオピアのwashed」と「マンデリン」です。

完全に「何となく」な気分です。

 

青:「お店の焙煎ではマンデリンはフレンチ、エチオピアはフルシティで焙煎しています」

 

僕:「フレンチとフルシティの間ってどんな感じで決まっているんですか?」

 

青:「一応目安はあるのですが、お店によって基準になる焙煎も微妙に違ったりするので、相対的なものでもあります」

 

僕:「焙煎のハウスルールみたいなもんですか」

 

青:「そうですね」

 

僕:「じゃあ、せっかくなんでお店の焙煎を参考にします」

 

ということで、今回は「いつかさん」の焙煎の深さを参考にして、それに近いものを出す、というのが課題の一つに決まりました。

 

他の課題はもちろん「失敗しない」です(笑)

いや、笑いごとでなく、基本の流れをマスターするという意味で、すっげー大事だと思います。マジ卍っす。

 

ということで、レッツ焙煎。暖機ゴソゴソ。

近:「よければ、これどうぞ」

 

僕:「なんですか?」

 

近:「台湾のトウチョウ烏龍茶です」

 

僕:「いただきます、あ、うまいっすねー、まさかこれも!?」

 

青:「『これも作りました』とかだと面白いんですけどね(笑)」

 

近:「残念ながら違います(笑)」

 

僕:「(笑)」

 

さて、先ず初めに焙煎したのは、マンデリンから。

以前同様、深い方から焙煎していって、次にそれより浅めに仕上げる作戦です。

火を消して、投入温度になり、豆投入!時間&着火!

 

近:「なんか動きが随分手慣れてきましたね(笑)ストップウォッチ押しながら火を付けたりとかの一連の動きがこなれてます(笑)」

 

僕:「みなさんのご指導のおかげですよ、ニコ☆(親指グッジョブ)」

 

青:「定期的にけっこうな数やってますもんね、何なら、この焙煎機はスタッフより多く触っているかもしれません(笑)」

 

僕:「アハハ(笑)」

 

そうこうしているうちに2ハゼが来ました。

 

青:「フレンチなので、2ハゼのピークからちょっと後にかけてくらいですね」

 

僕:「ってことは…この辺ですかね、ほいよっ」(豆ザザー)

 

出してすぐも、まだパチパチいってるくらいが目安です。

 

 

すぐさま次の焙煎の準備でプレヒート(予熱)します。

 

フルシティということは、フレンチの一個前の焙煎の状態なので、それよりも前に豆を出さないといけません。

 

青:「相対的に細かく見てみると、フレンチよりのフルシティや、反対にフルシティ寄りのフレンチ、なんかもあるわけですね」

 

僕:「なるほど~面白いですね、特に2ハゼは豆の変化も速いので、同じように焙煎しても微妙に違いが出るところでもあるんですね」

 

青:「そうですね、それと1回目は途中で温度が上がりにくくなってから、火力を上げていましたが、今回は前もってその分も加味して温度を上げておいても良いです。途中からバタバタするよりか余裕をもって焙煎した方が良いですし」

 

僕:「あ、このくらいの暑さでも機械の温度上昇にはそんなに影響ないんですね」

 

青:「そうですね」

 

ということで、豆を投入して、火力をさっきよりやや上げて、様子を伺います。

 

僕:「そういえば、深炒りだけでなく、浅炒りとか中炒りでも氷入れればアイスコーヒーにはなりますよね」

 

青:「ええ、深炒りのアイスコーヒーが飽きてきたお客さんには、バリエーションの一つとして提案することもありますね」

 

僕:「ああ、確かに若干フレーバーティーとかに近くなって、一般的なアイスコーヒーのイメージからは少しズレますもんね」

 

青:「あれはあれでおいしいですけどね」

 

そうこうしているうちに2ハゼが来ました。

青:「そろそろですね」

 

僕:「(2ハゼのピークの少し前かな?)出しちゃいます!」(豆ザザー)

 

青:「うん、良いんじゃないでしょうか」

 

f:id:wondervogel:20180722195106j:plain

写真で見て分かるくらいに焼き色は少しずつ違う。上手に焼けました~♪(モンハンのリズムで)

レッツ味見!今回はドリップしました。

丁度、スタッフのイトーさん(以下:イ)も顔を出しました。

イ:「いただいて良いすか?」

 

僕:「ゼヒゼヒ」

 

青:「ちょうど、エチオピアはフルーティな酸味が特徴で、マンデリンはそれよりしっかりした味が特徴なので、対比が出来ていて面白いですね。焙煎もそれぞれ目標のものになっていると思いますよ」

 

イ:「上手く出来てますね」

 

近:「勉強になります」

 

僕:「ありがとうございます。今回も二つとも失敗せずにできてホッとしてます(笑)」

 

イ:「これ、ブレンドしても面白いと思いますよ、ベースを多めにして、それに無い味を補うようにするとまた違った味わいになります」

 

僕:「あー良いですね!ゼヒやってみます、次回のテーマもブレンドで何かやってみます(笑)」

 

青:「面白いかもしれませんね」

 

ということで、家に帰ってブレンドして飲んだりしてます。

飲み方のバリエーションが増えて、ますます楽しい焙煎ライフになりました。

 

みなさんにもおススメします。

 

今日はこの辺で。