vol.45 より道の灯
※幸田さんの作品、遠くから観るとまた違う絵に見える、不思議。
こんにちは。
急な暑さでへばったのと、今週末から熊野古道へ行く準備に追われてすっかり更新し忘れていました(笑)
お伊勢さんには中学生だった時、丁度2000年祭で、お神楽を奉納してきたので、いつかは熊野に行こうと思って3年くらい越しでようやく現実化しました、な、長い。
なかなか、旅程を組みなれていないせいで、大変でした。
と、そんな話は置いといて、
今回は以前行った私立珈琲小学校さんに隣接するLoko Galleryさんから個展のDMが届いていたのでフラフラ行ってみました。
幸田千依さんという方の『より道の灯』です。
入ると大きな絵が目に飛び込んでくるんですが、なんか不思議な絵なんですよね。
遠近感がぐにゃっとしていたり、あるところは濃く塗られていて、また別のところは淡く塗られていたり。近づいたり、遠のいたりしていました。
どこかひとつに視点があるという感じではないのと、サイズも大きな絵なので、自然と絵の周りをウロウロとする感じです。
で、階段を上がってみるとまた違うところに視線が行ったりして、ますます
???
と不思議な感じです。
他の作品も、同じように視線がいくつかあって、段々ウォーリーを探せみたいな感じで
新しい視点はないか探してました、楽しい(笑)
他にも作品があって一通り観終わって、隅っこの小さな絵が気になって、
あんまり他に比べると視点は多くなさそうだけど、まさか隠し視点が?
と、思ってかがんだりしていると、
幸田さんが来て、
かがんだりしてて、「あ、(視点を)探してる」と思ったんで声かけました
て言われました(笑)
幸田さんに聞くと、自分が印象に残った風景をミックスさせて描いているとのことで、
つまり頭の中で実際に見た風景がいろいろと合わさって一枚の絵になっている、ということでした。
「描いている最中は一か所に集中して描いたりもするので、一見すると視点はバラバラなんですが、出来上がってそれが一枚の絵としても観れるようにしています」
「あー、だからあのバスのところみたいに塗りが濃いところもあったりするんですね、結果としてできたものだと」
「そうですね、サイズも大きいので近づいたり遠くからみたりしながら描いているんですが、描くときは近づいているので、そういう違いも出てきます」
頭の中にあるいくつかのイメージを合わせて、それを取り出してきたかのような絵。
で、実際の工程では近づいて描くから、ムラや、違うイメージと馴染んでいるところ、ツギハギっぽくなっているところもありつつ、遠くから観ると一枚の絵にとしても観れる。
不思議な絵で面白いので僕は好きです。
印象的だったのが、「観る人がいろんな視点をその人なりに見つけて楽しんでほしい」
と言っていて、きちんと観る人のことを考えながら描いている方なんだなーと思いました。
料理もコーヒーも作品も、受け手がいて成り立つものですよね。
そういうことを考えながら作るって素敵です。
さて、観終わってせっかくなので、あいこうけいこさん作のレアチーズケーキと水出しアイスコーヒーを飲んできました。ケーキにはルバーブという日本でいうフキみたいな、そのままでは苦くて食べられない系の野菜を使ったジャムが添えてありました。
ルバーブでジャムを作るって、面白いですねー、日本でもフキでジャム作れるのかなー。
※あいこうけいこさんのお菓子はいつも発想に驚きます。
このあとテキサスから家族連れの方がやってきたので、家族写真を撮って「デビルズ・エッグ」を母ちゃんがよく作ってくれたよという話をして帰りました。簡単なのでみなさんもゼヒ。
今日はこの辺で。