トリさんぽ

行き先は、風まかせ

vol.35 「いつかさん」と、いつか観た机

f:id:wondervogel:20180316205027j:plain※「いつかさん」の看板

どうもこんにちは。

 

某月某日、『いつか珈琲』に行ってきました。

 

きっかけはたまたまですが、何となく、今までの自分が触れてこなかった世界に触れてみたくなって足を運びました。それは焙煎の世界です。

 

僕にとって焙煎は話を聞く限りでは、何となく「敷居の高い世界」でした。が、話を聞くだけではなくてそこに行って体験したい。というか、そもそも何かしらの「世界」=場所が持つ雰囲気って、その場所ごとに独特の空気感が流れているものですよね。

 

加えてそれまで自分が経験したことや知ったことをもう一度丁寧におさらいしたいという理由もありました。

 

初めて行った時、すごい緊張して変なテンションでお店に入ったことを覚えています。

 

豆を選んでお会計をしながらどう言おうか頭がグルグル回っていたのですが、この時キャッシャー近くにあった珈琲の袋とかを納めている「木の机」を見た時に、すごい既視感があったんですね。

 

それは今は無き実家にあったものと同じ形の、両サイドから長い板を引き出して、机になる部分を降ろして使うような、古い机だったんです。

 

(あーおんなじような机だ、懐かしいな)

それを見た途端ふわっと、昔の家の記憶が蘇ってきました。「ウラの家」と呼んでいた母屋にある少し薄暗い小さな部屋。そこにある同じ机、小さかった自分がそこでどういう風に毎日過ごしていたか。すっかり忘れていた匂いや色合い、埃の具合まで鮮明に思い出せました。

 

(あーここはそういう机があるお店なんだなぁ)

と思って、安堵感があったのを覚えています。

 

それで、元気ハツラツな若者が目の前で手早く明るく元気よく接客してくれて、すごいエネルギーを感じてコミュ症全開になりなそうなくらいかなり危うい感じだったのに、突然踵をクルッと返して店主さんに向かって行って「ば、焙煎ってできるんですか?」とウルトラ不器用な直球で伝えました。コミュニケーション的には完全にボークボールを投げました笑。

 

ですが、店主さんは少し眉を上げただけで、「できますよ」と落ち着いたお返事をいただきました。すごいホッとしました。

 

「また来ます、ありがとうございました」と言って、この日は遅いこともあってそのまま帰ることにしました。これが僕の「いつか」さんとの出会いです。

 

今日はこの辺で。